障害者の子育ての具合的支援ってあるの?【障害者総合支援上の居宅介護に含まれる育児支援】

社会福祉
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作業療法士×社会福祉士✕障害当事者のさやかと申します。

先日、パートナーと出産・育児について話すことがありました。


内容は、「子どもが生まれたときの具体的支援」

障害者の妊娠・出産・育児って、なかなかハイリスクじゃない?
どうやって育てていく??




妊娠した場合、パートナーと「二人で育てよう!」という決意を握りしめ、障害者の産後サポート・育児サポートを調べ、その過程で、障害者総合支援法上の居宅介護(家事援助)の中の、育児支援のことを知りました。

私自身、障害者になったときから、妊娠・出産、育児について悩むことが少なからずありました。
今回、居宅介護に含まれる育児支援について、共有させていただきたいと思います。




障害者の出産・育児はハイリスク?



健常者の妊婦さんと障害者の妊婦さんを比較した、妊娠・出産リスクのデータが見当たらないので、私個人のリスクを列挙します。

高齢妊娠、てんかん、etcの身体的ハイリスク



妊娠リスクスコアというものがあります。


https://www.nagoya2.jrc.or.jp/riskscore-shoki/




私がこのチェックリストをつけると、ハイリスク妊娠となり、ハイリスク妊娠に対応可能な病院での妊婦健診、分娩が推奨されます。

このチェックリスト、加点方式で4点以上だとハイリスクなんですが、40歳以上での出産でもうすでに5点になっているという恐ろしい事実。
39歳までは1点なのに・・・。

障害がどうのより、正直、高齢であることがリスクをあげている印象。
(素人の感想です。)

あと、てんかんもハイリスクの要因ですが・・・。
てんかんと妊娠については、簡単に記事にまとめられそうにないため、今回は省きます。



親族による産後・育児サポートは難しい



私の両親はもう亡くなっています。
里帰り出産での産後・育児サポートは難しい状態でした。
(コロナ渦ということもあるし)
これについては、「弱ったな・・・」と頭を抱えました。

だってTwitterで、
『出産は全治3カ月のケガと同じ』という助産師さんのtweetを見つけてしまったのです。





それ入院するレベルじゃない??
すぐ退院して、在宅で育児するの??
え??無理じゃない???


でもこれほどまでに、出産って壮絶なものなんだ。
よく棺桶に片足突っ込んでお産するって言いますもんね。



では、確実に身体的ハイリスクであり、また社会的ハイリスクにも分類されそうな私はどうする??







障害者総合支援法の福祉サービスを利用する




私、疑問だったんですよ。
世の障害をもっているお母さんはどうやって育児をこなしているのだろうかって。

なので調べました。




居宅介護には育児支援も含まれる




育児支援が含まれることを、初めて知りました。
勉強不足。



居宅介護等における「育児支援」は、直接のサービス提供対象が利用者以外ですが、利用者が子どもの保護者として本来家庭内で行うべき養育を代替するものであるとされます。





対象範囲

◉利用者(親)が障害によって家事や付き添いが困難な場合

◉利用者(親)の子どもが一人では対応できない場合

◉他の家族等による支援が受けられない場合




上記の、全て該当する場合に、個々の利用者、子ども、家族等の状況を勘案し、必要に応じて、居宅介護等の対象範囲に含まれます。
(支給対象にならない場合もある・・・ということですね??)





内容

◉育児支援の観点から行う沐浴や授乳

◉ 乳児の健康把握の補助

◉児童の健康な発達、特に言語発達を促進する視点からの支援

◉ 保育所・学校等からの連絡帳の手話代読、助言、保育所・学校等への連絡援助

◉利用者(親)へのサービスと一体的に行う子ども分の掃除、洗濯、調理

◉子どもが通院する場合の付き添い

◉ 子どもが保育所(場合によっては幼稚園)へ通園する場合の送迎

◉子どもが利用者(親)に代わって行う上記の家事・育児等



障害者総合支援法上の居宅介護(家事援助)等の業務に含まれる「育児支援」の取り扱い(厚生労働省)

《読みやすい》

みやき町 子どもの世話に支援が必要な障がい者の方への育児支援について
障害者総合支援法上の居宅介護(家事援助)等の業務に含まれる「育児支援」の取扱い
令和3年7月12日、厚生労働省は、事務連絡「障害者総合支援法上の居宅介護(家事援助)等の業務に含まれる「育児支援」の取扱いについて」を発出しました。

福祉サービスの利用手続き




居宅介護(家事援助)は障害者総合支援法の福祉サービスです。
福祉サービスを利用するには、所定の手続きが必要です。



手続きの流れ

1.申請(自治体、相談支援事業所)

2.調査員が自宅訪問 → 心身の状況を聞き取り調査

3.調査結果をコンピューターに入力 → 一次判定

  医師の診断書をもとに、審査会 → 二次判定

4.二次判定の結果に基づき、障害支援区分(1~6)の認定を行い、受給者証を添えて申請者に
  通知         

5.サービスを利用する事業者を選択し、事業所と契約

6.受給者証を提示してサービスを利用し、利用したサービスの利用者負担額を事業所に支払う

サービスの利用手続き|厚生労働省
サービスの利用手続きについて紹介しています。




利用者負担額



月ごとの利用者負担額に上限があります。
障害福祉サービスの自己負担は、所得に応じて4区分の負担上限月額が設定されています。
ひと月に利用したサービス量にかかわらず、それ以上の負担は生じません。



お探しのページが見つかりません(404 Not Found) 。



区分によって、使えるサービスや支給量が変わってくるため、利用する際は、詳しくは自治体・サービス提供事業者にお問い合わせください。







まとめ


リスクはある。だけど代替手段はある。


障害者が子どもを育てていくことは、確かにリスクを伴う。


リスク

○出産後の睡眠不足によるてんかん発作の可能性 
        ↓
 母体の全身状態が悪化してしまうかも

○麻痺、てんかん発作によって落としてしまうかも

○沐浴中にもしてんかん発作がおきたら、溺れてしまう
                    など。



言い出したらキリがない。
ですか、代替手段もあると思っています。

代替手段

○基本的に沐浴は自分1人でしない、サービス利用する。

○おつむ交換、着替えなどはベビーベッドでは行わず、床で行う。

○外出時はベビーカー使用。抱っこはパートナーがする。

○ワンオペにはしない。(理想としては・・・)

                      など。




うん。まぁ理想としては、という感じですね。

しかし、障害をもったお母さんたちの育児の様子を、様々なメディアを通して拝見していると、すごく勇気づけられます。






必要な人に必要な情報を。



障害者の妊娠・出産や育児については、賛否両論あると思います。
どちらの意見も、分かってしまう・・・。

私はAVM(脳動静脈奇形)という病気がきっかけで、脳出血を発症し、後遺症が残存しました。
AVMという病気は先天性の病気なのですが、若年で脳出血を発症する方がとても多いです。


若年の、また女性の障害者の方は、結婚、妊娠・出産や育児について、悩むことがあると思います。
私に関しては、上記した家族の親族の育児サポートが難しい点や高齢妊娠の他に、てんかんであることにも悩みました。


障害者(健常者もですね!)の出産、育児は悩むこと・考えることが多い。
もし流産しなければ、このサービスを区分で使えるぶんだけ使おうと思っていました。

障害をもっている女性が、出産、育児に対して前向きになれるような情報、選択肢になればいいなぁ

のような心もちで書かせていただきました。
頭のすみっこに置いていただけましたら、幸いです。



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