障害者の一人暮らしはこれで安心ですよ!【居住サポート事業とは?】

社会福祉
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障害者の一人暮らしには、様々な問題が生じてきます。

障害に理解が少なく入居先が決まらない、保証人がいない、契約の手続きが難しい・・・など。

そんな時に、ぜひ知ってほしい福祉サービスがあります。

【居住サポート事業】

この居住サポート事業について、解説していきます!

障害当事者の方、障害をお持ちのお子さんの保護者さん。
ぜひ知ってほしい!



遅れましたが私、
作業療法士、社会福祉士、障害当事者のさやかと申します。

12年前に脳出血を発症しまして、その後の後遺症や障害者の生活、就労について、作業療法士・社会福祉士の視点、障害当事者の視点で書かせていただいています。
詳しくはこちら!!







居住サポート事業とは??


居住サポート事業は、厚生労働省による事業です。

●保障人がいない
●障害に理解が少なく入居先が決まらない
 
●契約の手続きが難しい                  ・・・などなど

上記の理由により
一般住宅への入居を希望しているけれども、入居な困難な方の住居の確保です。


※「○○で困っている!」など、「困り感」をはっきり言いましょう。
 でないと居住サポート事業、使えないらしいです。





概要


●障害のある方に対し、入居に必要な調整などの支援を行う
●家主などへの相談・助言を通じて障害者の地域生活を支援する







利用できる人


●一般住宅への入居を希望しているが、保証人がいない等の理由により入居が困難な障害者
※一般住宅・・・公営住宅および民間の賃貸住宅(アパート、マンション、一戸建て)


私が住んでいる市町村では、基本的に保証人はご家族の方にお願いしているとの事でした。


いやいや、、、私は保証人いますけど、いない人どうするん??という疑問が生まれて。


その場合は、自治体の公的保証人制度という制度があります。
自治体に制度がない場合は、保障会社を使って代行、が一般的のようです。








どのに申請するの??


●実施主体に申請
【実施主体はどこ??】・・・市町村 ※指定相談支援事業委託することができる


私は住んでいる市町村は社会福祉協議会の基幹相談支援センターに委託しており、そこに申請しました。

まずは、障害福祉課などに問い合わせした方がいいでしょう。




私の場合は、申請時に担当者会議を開きました。


私は相談支援事業所と契約してします。
その相談支援事業所の担当相談支援員さんが、私の関わっている機関・サービス等(この時は、職場の上司も来てくださいました!)を取りまとめて、会議を進めていきます。







具体的なサポートは??


●24時間支援・・・緊急時の対応
●地域の支援体制に係る調整・・・関係機関等との連絡・調整
●入居支援・・・物件あっせん依頼、入居契約手続き支援


今のところ緊急時場面になったことはないので、居住サポート事業の24時間支援は使ったことはないです。



私が利用した居住サポート事業者(社協)では、説明時に24時間支援をうたっていませんでした。
実際、社協が24時間支援って難しそうですね。



相談支援員さんから、「社協から時々、電話がくると思うから~~」と言われましたが、
引っ越して一年、一度も電話はかかってきません笑







あんしん賃貸支援事業との連携


あんしん賃貸支援事業とは??


●高齢者、障害者、外国の方、子育て世帯の民間賃貸住宅へのスムーズな入居の促進
●安心できる賃貸借関係の構築を実現するため、居住に関する各種サポートの提供


国土交通省による事業です。ですが、厚生労働省のHPの方が詳しく(分かりやすく)載っています。






具体的なサポートは??


●契約手続きの立ち会い
●通訳
●生活ルール・市場慣行等についての説明
●電話相談
●トラブル時の対応
●医療機関等との連絡等









居住サポート事業とあんしん賃貸支援事業との連携



居住サポート事業では、
住宅部門:あんしん賃貸支援事業の『あんしん賃貸住宅協力店』
福祉部門:居住サポート事業者

で、すみわけ(?)してます。


あんしん賃貸支援事業を含む図もありましたが、ごちゃごちゃになるので省いて、簡潔に描いてみました。
詳細を知りたい方はこちら。







物件探しに福祉が介入するメリット


認識の食い違いがない


大家さんと借りる人との認識の違い、不動産会社と借りる人との認識の違いがなくなります。


高次脳機能障害の方(失語含む)って、

「何話されているか分かんない」
「契約書の関する書類を説明されても訳わかんねぇよ」

(話が重要になればなるほど、話は難しくなる~!!)

という方、いらっしゃるのではないかな、、、、と。


実際、私がそうです。
発症後、上手となったモノの一つは、相づちのタイミングです。
(喋ると全然理解していない事がばれる笑)



長い文章は、聞き取りづらい。

かといって、初めて会った方に「短い文章、簡単な言葉で説明をお願いします。」と、なかなか言えない。



福祉が介入すると、内見や契約の際に支援員さんが一緒に行ってくれたりします。
所々に話の要約をしてくれて、それが有り難いのです。



こういうとサービス使用して、お互い納得した上で、契約書に捺印しました。
ストレス軽減。
しかも、ちょっと初期費用安くなった。







希望を提示すれば、福祉側が探してくれる


私の希望条件に合う住宅を、居住サポート事業者が探してくれます。
これ、めっちゃ楽です。

ピックアップされた住宅を、内見して、契約、引っ越し。
めっちゃスムーズ。






使ってみた感想

制度を知らなければ申請のしようもない



この居住サポート事業、実際使ってみて良かったと思います。


私、独身で父母はもう鬼籍に入りました。
身体的後遺症、高次脳機能障害、てんかんもあります。

今回の居住サポート事業の利用で、今一度、顕在化していない問題の掘り起こしを行う機会ができました。


ただ、認知度は低いです。



もちろん、私も知りませんでした。

私の場合、相談事業所を契約しており、担当相談支援員さんに生活や就労のことをいつでも相談できる状況でした。


そのため、今回の引っ越しの際に、この居住サポート事業という存在を知ることができたのです。
別に福祉サービスを使わなくても、契約とか引っ越しできるんだけどね。
(でもすごく疲れるんですよ)




「え??こんな制度あったの??知ってたら使ってたのに!」ってなることが多い。





社会福祉制度は申請主義です。
申請しないと何も始まらない。



ですが、様々な理由で申請に困難がある方がいます。

●申請場所まで能力的、環境的、心理的に行くことが困難
●心理的に援助を求めることに抵抗がある               
●申請手続きが煩雑すぎて疲弊する      
●自分に合った制度をピックアップできない

●情報にアクセスできない(能力的、環境的、etc)
●そもそも、制度を知らない
                  


上記はほんのひと部分ですが、私も多く当てはまります。


申請現場では・・・
(失語で何言われてるか分かんないし、読みにくいし。)

(注意障害からくる易疲労性で、手続きの際にその場に座ってられない。寝たい。)

(失行ぬけたっていっても、若干残ってるの!!携帯もパソコンも操作は苦手なんだよ!)

この記事も、一カ月以上下書きしてます。本当に機械操作は苦手。



また、人によっては福祉が介入する事に抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。
『福祉的介入=社会的弱者』の公式みないな??
でも、そんな公式なんて無いよ!!!

話がどんどん脱線してしまうので、本筋に戻れるうちに戻りましょう。




なにより制度を知らない。

制度を知らなければ、申請のしようもない。


『必要な人に必要な支援が届かない』という状況が生まれてくる。








必要な人に必要な支援を届けよう



アウトリーチという言葉があります。

相談援助機関にもちこまれる相談を、「待つ」のではなく、地域社会や生活空間に出向き、支援を届ける手法。

アウトリーチの機能

●ニーズ(何を必要をしているか?)の掘り起こし
●情報提供
●サービス提供
●地域づくり



私自身、社会福祉士免許をもっていますが、作業療法士として働いているため、相談援助業務に携わることはありません。


特に、アウトリーチの機能の【●ニーズの掘り起こし、●サービス提供、●地域づくり】は、一介の作業療法士ができるなんて思っていません。


こういうのは、各市町村や社会福祉協議会などのメゾレベルでお願いします。餅は餅屋。的な。




「でも、一介の作業療法士でも情報提供はできるかな??」という気持ちで、今回の記事を書かせていただきました。




情報過多の時代に、本当に必要で信頼できる情報を探すのは、実は困難かもしれません。

アウトリーチの言葉の意味は、『手を差し伸べる』。




『支援する・される』関係は好きではありませんが、『支え・支えられ』の交互作用の中で、
「あ・・・そういえば、あの制度つかえるかも。」と、頭の片隅に置いてもらえたら幸いです。







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